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ここだけは要チェック!ふるさと納税事業活性化の3つのポイント

ふるさと納税

1.はじめに

カカシ

2008年に始まったふるさと納税制度は、年々市場が拡大し、多くの寄付金が地域に循環したことで、地域経済の発展に大きく貢献しています。

今ではほとんどの自治体が取り組んでいるふるさと納税事業ですが、そもそもふるさと納税事業の元々の目的とはなんだったでしょうか。

それは「自身が生まれ育った故郷に、自らの意思で納税すること」をサポートする点にあります。

この制度の特徴の一つは、納税者が自由に「ふるさと」を選択できること。

幼い頃に引っ越しを経験した方や、一時期だけお世話になった思い入れのある地域がある方など、自分にとってのふるさとは人それぞれです。

だからこそ、この制度では納付先の地方自治体を選ぶ際の制約がないというわけですね。

ここでは、そんなふるさと納税事業に関するメリット・デメリットの紹介、自治体が抱える悩みとそれに対する解決策について述べていきます。

2.ふるさと納税3つのメリット

ふるさと納税をするにあたり一番気になる点は、やはりメリットですよね。

人がなにか行動に移そうとするとき、自分に対する損得を考えるのは当たり前のことです。

この章では、寄付する側と自治体側のふるさと納税のメリットをご紹介していきます。

◆寄付する側のメリット

①税金が控除される

寄附をする側には、ふるさと納税をすると税金が控除されるというメリットがあります。

寄附額のうち2,000円は自己負担になりますが、控除の限度額内であれば寄附額から2,000円を差し引いた残りの全額が控除されます。

申請の方法は2つあり、確定申告ワンストップ特例制度という制度です。

確定申告で申請すると住民税と所得税から、ワンストップ特例制度を利用すると住民税のみから控除されます。

限度内であれば、どちらの方法で申請しても控除される額は同じです。

限度額を超えた場合は、確定申告の方が控除額が多くなりますので、ご注意ください。

②返礼品がもらえる

こちらは皆様ご存じの通り、寄付をすると自治体から御礼として返礼品が送られてきます。

返礼品は地域の特産品や名産品が多く、肉や魚介類、野菜や果物、スイーツなどの食材が人気で、その他にも自治体によっては工芸品や利用券、家電や日用品など様々な返礼品があります。

◆自治体側のメリット

①財源の確保

自治体側にとっても、財源が確保できる点はふるさと納税の大きなメリットです。

とくに地方都市の場合、過疎化などで人口が少なくなり、税収の確保が難しい自治体が数多くあります。

しかし、住んでいる納税者以外からの寄附があれば、税収不足を解消することにつながるほか、地震や台風など大規模な自然災害が起こった場合、復興のための財源とすることも可能です。

②地元産業の活性化&地域PR

返礼品に使われるのは、自治体にある事業者の品物です。

そのため、ふるさと納税の寄附が集まる=返礼品も必要になり事業者の受注が増える、ということになります。

受注増は地元業者の売り上げ増や地元経済の活性化につながります。

さらに返礼品などがきっかけとなり、寄附した人がその地域に興味を持ち、ふるさと納税とは関係なしに通販で商品を購入したり、旅行で訪問したりしてもらえることが期待できますので、地域PRにもつながります。

3.ふるさと納税3つのデメリット

◆寄付する側のデメリット

①減税や節税効果はない

こちらはデメリットというより、よく勘違いさせている方が多いのでご説明させていただきます。

ふるさと納税は、住民税や所得税から寄附した金額が控除される仕組みですので、寄附という形で税金を前払いして、後で支払う税金から前払いした額が引かれるというイメージです。

なので、支払う合計額が減る減税・節税とは違います。

②控除申請に手間がかかる

寄附をする側のデメリットとして、税金の控除には申請手続きが必要で、手間がかかることも挙げられます。

ふるさと納税を利用しただけで自動的に控除されるということはありません。

前述でも述べたように、申請には確定申告とワンストップ特例制度の2つの申請方法があり、ワンストップ特例制度は確定申告をする必要がなくなりますが、「ワンストップ特例制度を利用する申請」というものが必要です。

確定申告よりは手間が少なくて済みますが、手間が全くゼロなわけではありません。

◆自治体側のデメリット

①税収が減る可能性がある

こちらは主に、都市部で起こる可能性があるデメリットです。

地方の自治体は、ふるさと納税が財源を確保する手段となりますが、大都市に住んでいる人が地方の自治体にふるさと納税をすると、実際に住んでいる自治体の住民税が控除されます。

これは居住地の自治体側からすると、税収が減ってしまうということにつながります。

税収が減ると、子育て支援やその他住民サービスの費用確保にしわ寄せが及びます。

その結果サービスの質が低下する可能性もあります。

4.ふるさと納税事業のよくあるお悩み

仕事中の男性

冒頭でも述べましたが、特産品を通じて地域の魅力を伝える方法として、ふるさと納税を活用する自治体は増えてきています。

そのため、返礼品の数を増やそうと返礼品提供事業者の新規開拓に取り組んでいるが、なかなか成果につながらず、悩んでいる自治体やその担当者は多いはず。

そもそも職員は不慣れな業務にくわえ、他にも業務を抱えているため、返礼品の新規開拓に多くの時間を費やすことができないという声もあります。

その他にも、返礼品の紹介や寄付状況などを管理するサイトの運用業務や、返礼品の発送や着荷に関するクレーム対応などの業務も発生し、担当者の負担がかなり大きくなっているケースもよく耳にします。

そこで、そんな自治体が抱えているふるさと納税事業に関する悩みの解決方法を紹介していきます

5.ふるさと納税事業活性化の3つのポイント

田園風景

ここまでは、ふるさと納税事業に関するよくある悩みについて解説してきました。

では、実際にふるさと納税事業を進めるとなった際には、どのような取り組みを進める必要があるのでしょうか。

ここからは、ふるさと納税事業に必要とされる3つのポイントについて紹介していきます。

①ふるさと納税業務委託

まず一つ目は、新規返礼品事業者の開拓などをサポートする企業と、協働で事業を進めることです。

自治体側の一番の悩みである、新規返礼品事業者の開拓はもちろん、そこから返礼品の提供にかかる調整作業、事務作業全般など、ふるさと納税業務を一手に引き受けてくれます。

また、返礼品事業者を取材し、地域のPRと共に事業者と返礼品の魅力を伝える記事作成なども行ってくれますので、自治体側にかかる負担をかなり減らすことができます。

実例として、千葉県にあるY市では、新規返礼品事業者の開拓や寄付が増えない悩みをかかえていましたが、業務委託をするようになり、5年間で寄付件数が約20倍にもなりました。

地域の魅力を一番理解している自治体と、ふるさと納税業務のいわば「プロ」であるサポート企業が協同することで、さらなる地域活性化への一番の近道になると言えるでしょう。

②返礼品の写真の撮り方

ふるさと納税サイトに公開する返礼品の紹介ページでもっとも重要と言えるのが、返礼品の写真の撮り方です。

ただ返礼品として撮影したものを掲載するのではなく、食品であれば、調理されたおいしそうなカットや、俗に言うしずるカットなどで少しアクセントをつけ、生産者や提供事業者がどんな気持ちでつくっているのかなど。

生産背景に触れながら紹介することで、寄付を考えている方の気持ちをぐっと引き寄せられることにつながります。

少し手間は掛かる作業ですが、その一工夫が今後の新規返礼品提供事業者の開拓につながると思いますし、地域の魅力発信の第一歩になると考え、取り組むことをおすすめします。

③庁内で情報を共有し、地域の良いものを発信する

①でも述べましたが、地域の魅力を一番理解しているのは、当たり前ですがその地域の方やその自治体です。

そこで、担当する課だけでなく、他の課に情報共有を求め、色々な人の意見を聞いてみることをおすすめします。

ある地域の自治体では、それぞれの課の若者を集めた「ワーキンググループ」というチームがありました。

地域の飲食店マップ制作という課題を立て、定期的に会議などを行い、意見交換をし、若者ならではのアイデアや意見を共有することで、より精度の高いものを作り上げていく。

というような取り組みを行っていました。

このように、庁内で様々な意見を共有することで、より良い地域の情報や魅力の発信につながり、新規返礼品提供事業者の開拓にもつながると思いますので、是非取り組んでみることをおすすめします。

ふるさと納税

6.まとめ

いかがだったでしょうか?

ふるさと納税事業でも、うまくいっている自治体とそうでない自治体がありますが、地域活性化という目的はどこの自治体も同じです。

ふるさと納税事業を単なる業務の一つとして捉えるのではなく、中長期的な地域のPR活動であり、非常に重要な取り組みの一つだと考えましょう。

まずは、どうしたらもっと事業を活性化できるのか、何を最優先に考えるべきなのかを整理し、返礼品提供事業者の増加、寄付件数、寄付額の増加に繋がるような施策をアイディアベースで考えていくことをおすすめします。

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