コワーキングスペースで地方創生を活性化させるための3つのポイント
近年よく聞く「コワーキングスペース」という言葉を皆さんはご存知でしょうか。
実はこのコワーキングスペースは、地方創生にも効果を発揮します。
今回はコワーキングスペースについて、地方創生との関連性を含めて解説していきます。
1. コワーキングスペースとは
近年よく聞く「コワーキングスペース」ですが、その意味を知っていますでしょうか。
簡単に言うと、コワーキングスペースとは「共有のオープンスペースであり、様々な利用者の方と一緒仕事ができるオフィス・仕事場」になります。
同じように、会社以外で働くための場所として、サテライトオフィスやシェアオフィスなどがありましたが、これらとは少し異なります。
サテライトオフィスは、企業の本社から離れた場所に置かれている小規模なオフィスであり、シェアオフィスは、複数社で同じオフィスを共有するという発想のオフィスになります。
そのため、基本的にその場所で働くメンバーは毎回同じ人物となります。
しかし、コワーキングスペースの場合、利用者は毎回違う人物となり、利用者同士でのコミュニケーションがより促進されやすくなっています。
コワーキングスペースによっては、イベントが開催されていたり、コーディネーターが利用者同士をつないだりなど、意図的にコミュニケーションが促進されるような仕掛けが施されています。
コワーキングスペースを利用するには利用料を支払う必要がありますが、その方式は大きく2つに分かれます。
一つは、毎月定額を支払う月額制であり、利用回数が多い方にはおすすめです。
もう一つは、ドロップインという時間単位で利用するプランになります。
移動が多かったり、いろいろなコワーキングスペースでコミュニケーションをとっていきたいという方にはドロップインが適しているでしょう。
2. コワーキングスペースの利用目的
コワーキングスペースはどのような目的で利用されることが多いのでしょうか。
基本的には下記の3つの目的のために利用されています。
①集中して仕事を進めるための場所
一つ目は、純粋な仕事場としての利用です。
「ワーキングスペース」という名前である以上、この目的での利用が大前提となります。
コワーキングスペースにはWi-Fiや電源が完備されており、快適な環境で仕事をすることができます。
また、通信環境に関しては、ビジネス用の高速回線が用意されているコワーキングスペースも多く、カフェなどで作業をするよりも良い環境で進めることができるでしょう。
②打合せをするための会議室
二つ目は、ミーティングや商談などを行う会議室としての利用です。
コワーキングスペースによっては、来客対応ができるような会議室を用意していることもあります。
事前に確認は必要ですが、ホワイトボードやプロジェクターなどの備品もそろっていることが多く、打合せには十分な環境といえるでしょう。
③他の利用者とのコミュニケーションの場
三つ目は、コワーキングスペースを利用している他の利用者との情報交換の場としての利用です。
これを目的としている利用者も多いでしょう。
コワーキングスペースには、ドロップインなどで様々な利用者が訪れます。
また、席も自由であり、フリースペースなども完備されているため、毎回違った方とのコミュニケーションを図ることができるでしょう。
こういったコミュニケーションの中で、新たなビジネスのアイディアや、ビジネスパートナーとの出会いを得ることができるのも、コワーキングスペースの魅力です。
3. コワーキングスペースと地方創生の関係
ここまで、コワーキングスペースがどのようなものかについて解説してきました。
では、コワーキングスペースは地方創生とどのような関係があるのでしょうか。
地方においては、2010年代に入ってから地域の活性化や商工業の振興のために、コワーキングスペースが作られるケースが増えてきました。
国としてもこの流れに注目し、中心市街地活性化や地方移住促進の補助金の要件の一つとして、コワーキングスペースの設置を設けるような状況もありました。
一つ前の章でも紹介しましたが、コワーキングスペースの利用目的は、働く場所以外に、コミュニケーションをとる場所としても利用されています。
この、交流の場としての役割が地方創生につながっていきます。
同じ場所で仕事をしているだけでは生まれなかった、新たな人と人とのつながりは新たなアイディアの創出に役立つでしょう。
また、コワーキングスペースでコミュニケーションをとる相手は、その地域住民だけにとどまりません。
その地域にはいないような知見やスキルを持った人との交流を図れる可能性があることも、新たなイノベーションが生まれるきっかけになるでしょう。
このように、地方創生に繋がるような新たなアイディアの発生源や、交流の輪を広げる場所として、コワーキングスペースは地方創生や地方活性化に役立っているのです。
4. コワーキングスペースを地方創生につなげる3つのポイント
地方創生のために、コワーキングスペースは役立つ要素の一つではありますが、実際にコワーキングスペースを運営する際には、どういった点がポイントになるのでしょうか。
ここからは、コワーキングスペースを地方創生につなげる3つのポイントを紹介していきます。
①目的設定
一つ目は、コワーキングスペースをつくる上での目的設定です。
コワーキングスペースはあくまでも場所であり、地方創生に向けた一つの施策にすぎません。
そのため、単にコワーキングスペースをつくっただけでは、その効果は発揮されないでしょう。
コワーキングスペースをつくる際には、「なんのためにコワーキングスペースをつくるのか」「どのような効果をもたらすコワーキングスペースを作りたいのか」を事前に明確にしておきましょう。
コワーキングスペースを作ることが目的化しないよう注意しましょう。
②目的達成に沿った設計
二つ目は、目的達成に繋がるような設計です。
なんのためにコワーキングスペースを作るのかという目的を決めた後には、その目的達成に向けたターゲットやコンテンツを決めていくことが重要です。
様々な人に利用してもらえるコワーキングスペースを作りたいという気持ちはわかりますが、ターゲットを絞り切れていないと、結局誰にも使われない施設になってしまいます。
また、コワーキングスペースのような施設は、一度作ってしまうと、その改装などには多額のコストや時間がかかってしまいます。
そういったリスクを抑えるためにも、誰に対してどんな価値を提供できる場所にするのか、慎重に考えるようにしましょう。
コワーキングスペースの設置においても、マーケティング思考は非常に重要です。
③交流が生まれる仕掛け
三つ目は、交流が生まれるような仕掛けを施すことです。
コワーキングスペースは単なる場所であるため、利用者を招き入れるだけでは、生まれる繋がりは少ないです。
そのため、定期的にイベントなどを開催し、意図的に交流の輪を作り出すような仕掛けを行っていきましょう。
もちろん、そのコワーキングスペース主催でも良いですし、外部が主催となるイベントでも構いません。
その地域で生活するフリーランスの方を集めるようなイベントなど、新たなビジネスアイディアが生まれるような機会を意図的に作っていきましょう。
また、こうしたイベントの開催は、利用料以外の収益源ともなるため、開催して損はないといえるでしょう。
5.まとめ
いかがだったでしょうか?
コワーキングスペースは、単なる働く場所の提供だけでなく、地方創生に繋がるような交流の場としても効果を発揮します。
地方創生の施策にお悩みの方は、コワーキングスペースの運営を検討してみてはいかがでしょうか。
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