まちおこしに活用したい「地域ブランディング動画」制作3つのポイント
1.ブランディング動画とは
ブランディング動画とは、地域の地場産品をはじめ観光スポット、グルメ、歴史や、文化を映像化して、魅力をわかりやすく伝える映像です。
昨今では、説明的な動画よりも、インパクト重視の動画や、爽快なBGMにあわせた動画、ストーリー性を持たせた動画など様々な方向性から構成されています。
映画さながら、ミュージカル調でユーモラスに構成している動画もあり、動画を視聴した後は自然と自治体名が頭の片隅に残っているような、クオリティの高い動画もあります。
さらに作成した動画は、SNSをはじめテレビCMなどでも展開しやすく、認知度アップや集客が期待できます。
2.ブランディング動画の目的
地域PRブランディング動画の目的についてお伝えします。
1.地域の活性化
自治体・地域のPR動画の多くは、その地域を活性化させるための「プロモーション」として活用されています。
地域の観光スポットや文化、グルメなど、地方ならではの魅力をアピールする自治体が多いです。
また、一度動画を制作し、YouTubeやSNSといったさまざまな媒体で利用できることも動画を作製することも大きなメリットです。
それは拡散されやすく、話題性をはじめ、バズることができればメディアにも取り上げられる可能性があります。
したがって、一度作ることで長期的に活用できる動画では宣伝の費用対効果が大きいのが地方PR動画の特徴です。
さらに、訴求力のあるPR動画を作っておけば地域の活性化につながる可能性もあります。
プロモーションに手間や時間をかけられない自治体でも始める価値が十分にあるといえます。
2.移住促進
リモートワークによる働き方の変化で、さまざまな場所で働けるようになり、リモートワークによる地方移住が加速しました。
移住を検討する世帯では、まずは移住の目的をはっきりさせ、家族のライフスタイルに合った地域をしっかりと検索します。
その中で、動画は大きな参考資料となります。
「豊かな自然のなかで子育てをしたい」「就農したい」「週末にアウトドアを楽しみたい」など、その地域ならではの訴求ポイントをしっかりと見出し、一つの長い動画ではなく、それぞれのテーマごとにYouTubeなどでアーカイブとして配信することが重要です。
3.観光
アピール度重なる緊急事態選や蔓延防止対策による外出が制限される中、家で過ごす時間が増えました。
その中でも、コロナが明けた時にまずどこに観光に行くか。
動画を配信することで、バーチャルにその土地の魅力に触れることができ、いずれその土地に行ってみたいと思うきっかけになることが期待できます。
4.訪日
2022年現在コロナ禍でインバウンド需要は大きく停滞したが、コロナ禍前は2020年オリンピックに向けて、インバウンド需要を見込んで、多くの自治体がこぞって「訪日インバウンド施策」の一環としてPR動画作成した自治体例が多くあります。
さらに動画媒体として「YouTube」を使うことで、世界中にその地域の魅力をPRすることができます。
例えば宮崎県小林市では、フランス人を主演にPR動画を制作。
「フランス人から見た小林市の魅力」を発信しています。
訛りがフランス語に似ていると話題となりました。
3.地域ブランディング動画制作のポイント3選
ここまでは、ブランディング動画の目的などについて解説してきました。
では、実際に地域ブランディング動画を制作する際には、どのようなポイントを押さえておくべきなのでしょうか?
ここからは、地域ブランディング動画制作の3つのポイントについて紹介します。
1.ターゲット(目的)を明確にする
動画制作で大事になるポイントとしては、ターゲット(目的)を明確に想定することが挙げられます。
ターゲットとは、その動画で最も訴求したい顧客のことです。
ターゲットを明確にすることで、動画制作時のコンテンツの詳細な策定ができるようになります。
その結果として、伝えたい情報を伝えたい人にしっかり届けることが可能です。
ターゲットを想定する際には、ターゲットの性別、年齢、バックグラウンドなどを詳しく設定します。
いわゆるペルソナとも呼ばれ、多数の人を集団としてイメージするのではなく、一人の人についてできるだけ具体的にイメージするのがコツです。
2.最初の5秒を重視する
動画では、最初の掴みが非常に重要になります。
YouTubeでは5秒で動画広告をスキップできてしまうのです。
そのため、スキップできない最初の5秒で、いかに見ている人の心を掴むことができるかが重要となってきます。
5秒間にいかにターゲットに刺さる映像を映すか、ターゲットの心に響く言葉をのせるかで、動画の効果が変わってきます。
非常に短い時間にどれだけ効果的な情報をコンパクトに入れ込めるかが鍵といえるでしょう。
3.全体の長さを1~2分程度にする
動画は、長くても1~2分以内にまとめるのがポイントです。
伝えたいことが多ければ多いほど、動画は長くなってしまいがちです。
しかし、見る側の視点に立ってみると、動画が長ければ長いほど、飽きてしまって途中で見るのをやめてしまいます。
スマホなどで動画を見る人は、わずかな隙間時間を利用して動画を見るケースも少なくありません。
長い動画をじっくり見ている人は少なく、ましてや企業のPR動画ではなおさら短くしなければ、見てもらうことができません。
伝える内容が多い場合は、一つの動画に入れるのではなく、○○編などに分けて数種類作成しましょう。
4.動画事例:自治体や企業による地域PR動画の活用事例
(1)千葉都市モノレール「空旅そらたび」
千葉都市モノレール「空旅そらたび」約3分
2020オリンピック開催にむけ、モノレールの魅力を広く周知していくことを目的に作成がスタートしました。
懸垂型モノレールとしては営業距離世界最長(15.2km)のギネス認定を受けており、千葉市のローカルな路線として、通勤・通学の交通はもちろん、千葉市民の足として活躍しています。
懸垂型の空を翔ける姿、普段見れないアングルからの景色。
千葉都市モノレールの、かわいいマスコットキャラクターのモノちゃんや、キリっとした運転士。
車輌のエクステリア・インテリア、さらには車輌から見える風景などの魅力を詰め込み、約3分間の千葉モノレールトリップ(旅)として作成した動画です。
(2)印西市「印度じゃないよ、印西市」
インドの漢字「印度」と印西市の名前が似ていることから、メインコピーに「印度じゃないよ、印西市」とわかりやすいコピーで、印西市の認知促進をコミュかるに紹介している動画です。
BGMもインドをイメージさせる曲で、動画に独自の世界観を作り出しています。
歌詞は印西市が印度ではないことを伝えながらうまく市の名前を繰り返し、しっかりと視聴者に印象付けています。
本動画の特徴は、インパクトが大きい点に加え、ボリウッド的な演出を徹底していることです。
歌と踊りはもちろんのこと、男女の恋愛を思わせるストーリーもボリウッド映画のイメージを忠実に再現しています。
また、住みやすさNo.1という市の良さをきちんと紹介することで、移住者の促進につなげるポイントも抑えています。
(3)道後温泉「桶ストラ」
オーケストラと、温泉でよく使用される桶をかけた「桶ストラ」という架空のオーケストラをイメージした道後温泉ならではの動画は、ナレーションを抑え、動画のほとんどが音と映像で構成されています。
「温泉」を軸に据えて展開する本動画の主役は桶です。
日本語がわからない海外からの観光客にも訴求力が高いのが特徴です。
また、時より入る桶を叩いた「ポン」という音がアクセントになっており、ついつい最後まで視聴したくなる動画になっています。
一度見て気になったら、地名で検索よりも桶で思い出して、動画で検索するユーザーも多いのではないでしょうか。
この場合でも充分目的は達成されていると言えるでしょう。
まとめ
自治体・地域PR動画の事例について本記事では、自治体・地域のPR動画活用事例と動画制作のポイントについてお伝えしました。
一口に地域のPR動画といっても、「観光に来てほしい」「定住してほしい」など目的によって動画の構成も異なります。
本記事でご紹介した内容を参考にしていただき、ぜひ自治体・地域でのPR動画活用にお役立てください。
また、まちおこし.comでは、地域ブランディング動画、移住・促進動画、その他地域の魅力を伝える動画制作のサポートしております。
動画制作をお考えで、お困りの自治体職員の方は、まちおこし.comにお問い合わせください。
民間企業のご担当者様も大歓迎です。