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関係人口増加が地方創生のカギ?具体的な施策と事例3選を解説!

薪割りをする女性

『関係人口』という言葉はご存じでしょうか。

関係人口とは、地域外に拠点を持ちながらも、地域や地域の人と継続的に関わる第3の人口のことを指す言葉です。

地方では特に人口減少や高齢化が問題となっており、関係人口が地域づくりの担い手として活躍することに、地元の人々の期待が寄せられています。

この記事では、関係人口の概要と地方創生との関連性、その具体的な施策・事例などを交えてご紹介していきます。

1. 関係人口とは

田園風景

関係人口とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域と多様に関わる人々を指す言葉です。

具体的には、その地域が好きで頻繁に行き来する人や、地域内にルーツがある人、過去に住んでいた・働いていた人など、その地域に対して強い思い入れがあり、地域づくりに参加する意思のある人々を、関係人口と言う言葉で表します。

総務省では2018年度に「『関係人口』創出事業」を、2019年度及び2020年度に「関係人口創出・拡大事業」を実施し、地方自治体による関係人口活用への取り組みを後押ししています。

また、地方創生への取り組みの1つとして「関係人口ポータルサイト」を立ち上げ、全国のさまざまな事例、モデル団体の取り組みなども紹介しています。

地方圏は、人口減少・高齢化により、地域づくりの担い手不足という課題に直面していますが、地域によっては若者を中心に、変化を生み出す人材が地域に入り始めており、『関係人口』と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。

2. なぜ関係人口を増やすことが重要なのか

農作業をする人

関係人口の創出は、地方での人手不足解消に繋がります。また、新しい考え方が地域に入ることで、より住みやすい街や住みたいと思われる街になります。

関係人口となる都市部の人々にも、メリットがあります。

地方と都市の生活を両方楽しめるライフスタイルの確立や、地域の人々との交流を楽しめ、地域によっては新たなビジネスを立ち上げたり、スキル取得をバックアップしてくれる体制があることろもあります。

「関わる人口を増やしたい」地域と「関わる場所を増やしたい」人々をマッチさせて広めていくことで、さらなる地域活性が期待できるのです。

3. 関係人口を増やす具体的な施策4選

外でパソコン作業をする女性

① ワーケーション

関係人口を生み出すきっかけになりやすいのがワーケーションです。

仕事を兼ねた休暇であれば短期間でもワーケーションと言えますが、一般的には通常の観光旅行よりも滞在が長期化し、観光スポットよりもその地域の生活圏に触れる機会が多くなります。

こうしたことから、地域の環境に慣れ親しみやすく、定期的に同じところに通うリピーターも少なくないでしょう。

その中で、地域の人々とふれあったり、地域課題を肌で実感する機会も多く、そこからさまざまな気づきが生まれると考えられます。

ワーケーションと関係人口の関連性については下記、記事でも詳しく解説しています。

パソコンとノートと飲み物

② 二地域居住

二地域居住とは「都市と地方部に2つの拠点をもち、定期的に地方部でのんびり過ごしたり仕事をしたりする新しいライフスタイルの1つ」を指します。

例えば、1ヶ月のうち2週間を都心で、残り2週間を地方で過ごすという暮らし方が二地域居住にあたります。二地域居住により、それぞれの地域や地域の人々と深いつながりを持つことができます。

③ 週末移住 / 季節移住

休日を利用して好きな土地で暮らす週末移住や、夏場は北海道で過ごし、それ以外の季節は東京で住むような季節移住者も近年、増えてきています。「完全な移住は難しいけれど、地方の暮らしを体験したい」「まちづくりに参加したい」など、そんな新しい移住スタイルが広がっています。

④ リゾートバイト / 季節労働

関係人口のなかには、限られたシーズンだけ地方でリゾートバイトを行う人々もいます。スキーやサーフィン、ダイビングといった自分の趣味を活かしながら働くことができるというメリットがあり、住み込みでの業務なのでまとまった収入も確保できます。

また、稲刈りの時期だけ田舎に移住し、作業が終わると都会に戻るなど、季節限定で地方と関わりながら働く人もいます。農業だけでなく、漁業や林業においても季節限定で働くことができ、地域と深く関わることが可能です。

4. 関係人口に関する地方自治体の取り組み事例

田植えをする夫婦

あすかオーナー制度(奈良県明日香村)

明日香村では、農業の担い手の高齢化や減少が進む中、歴史的景観を支え続ける「農」を守るため、「あすかオーナー制度」という取り組みを実施しています。

会費を払うことで農村にある棚田・酒・果樹等のオーナーになることができ、オーナーは田植えや稲刈り、収穫といった農業体験ができる他、地元農家の栽培指導を受けることもできます。

マイたんぼ(千葉県匝瑳市)

里山の小さな区画の田んぼで、自分や家族が食べるお米を田植えから収穫、お持ち帰りまで一貫して行うことができ、自然の中での農業を経験できます。

また、マイ田んぼを通じて匝瑳市の生活が好きになった方には、空き家のマッチング支援も行っており、移住や二居住移住の促進にも繋げています。

とっとり共生の森(鳥取県)

とっとり共生の森は、企業やNPOなどの森林保全に向けた環境貢献活動を、鳥取県と市町村が連携して支援することを目的としています。

この取り組みは、県・地元市町村が連携し、森林所有者と企業との架け橋となり、企業・県・市町村の三社で森林保全・管理協定を締結することで、地元との調整や企業等の森林保全に関する活動などを支援しています。

5. まとめ

いかがだったでしょうか?

関係人口は「さまざまな地域に関わる」という考え方が非常に重要です。

たとえ一度、関係を築いた人が何らかの事情で都会に帰ってしまったとしても、別の形で地域を支えてくれる人になってくれれば、関係人口は広がっていきます。

地方創生の担い手になるために、必ずしも移住は必要ではありません。

関係人口として、地域との関わりを深めることが重要なのです。

地方にはまだ知られていない魅力がたくさんあります。

SNSやホームページを通じて、日常的な魅力発信を行うところから、まずは始めてみてはいかがでしょうか。

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